第162回日商簿記1級・詳細解説【工業簿記】

全体をとおしての感想

不適切問題

検定試験の問題として不適切だと思います。「こんな問題しか出ないのであれば、勉強するだけ損だ」と思わせてしまうような問題でした。残念です。

  • 極端に偏った出題論点
  • 小学生でもできるただ按分計算するだけの問題内容
  • 指示の曖昧さゆえ別解が存在する作問
  • その曖昧な指示をどう読むかで大幅に得点が変わる配点
  • 端数処理の指示の甘さ
  • ゆっくり解いても20分程度で終わってしまう分量の少なさ・内容の薄さ(本試験中も中途退出者が続出でした。)

なお、この傾向はここ数年続いています。今回だけ特別にクオリティが低かったわけではありません。こういった批判は少なからず日商および作問者の耳にも届いていると思われますが、何の改善もされないことが残念でなりません。

本問で足切りになった方へ

いろいろ言いたいことはありますが、1点だけ申し上げます。

本問の指示の曖昧さゆえ読み取りを誤ったり、また端数の指示の曖昧さゆえミスをすると、足切りになる可能性があります。

足切りになると、仮に商業簿記、会計学で合格点を取っていても不合格となります。このような不適切な問題たった一つのせいで、これまで積み重ねてきた学習全てを否定される悔しさは言葉に出来ないものだと思います。

そういった方は、交通事故にあったようなものと考えてください。決して自分を責めないでください。あなたは悪くありません。

ただし…

ただし、同じ足切りでも、そもそも問われている内容が読み取れなかった方は話は別です。それは基礎力不足です。そういった方は、問題のせいにしてはいけません。基礎からの勉強のしなおしが必要です。

解答と解説

問1 補助部門費の配賦(第2次集計)

補助部門費

1,856+1,740+1,160=4,756

配賦基準(各製造部門の直接作業時間)
  製品X 製品Y 合計
A作業時間 3,600 150 3,750
B作業時間 1,800 250 2,050
合計 5,400 400 5,800
各製造部門の製造間接費

A製造部門:自部門費1,276.8+4,756×3,750h÷5,800h=4,351.8千円
B製造部門:自部門費1,220.2+4,756×2,050h÷5,800h=2,901.2千円

問2から問4

製品Xと製品Yの製造原価一覧
  製品X 製品Y 合計
1.直接材料費 38,400,000 1,000,000 39,400,000
2.A直接労務費 4,680,000 195,000 4,875,000
3.B直接労務費 2,088,000 290,000 2,378,000
 直接費合計 45,168,000 1,485,000 46,653,000
4.A製造間接費 4,177,728 174,072 4,351,800
5.B製造間接費 2,547,395 353,805 2,901,200
 製造間接費合計 6,725,123 527,877 7,253,000
  合計 51,893,123 2,012,877 53,906,000
  1. 製品X:@6,400×6,000個=38,400,000、製品Y:@2,000×500個=1,000,000
  2. A製造部門直接労務費4,785,000を直接作業時間3,600:150で按分
  3. B製造部門直接労務費2,378,000を直接作業時間1,800:250で按分
  4. A製造部門製造間接費4,351,800を直接労務費4,680:195で按分
  5. B製造部門製造間接費2,901,200を直接労務費2,088:290で按分
問2(各製品への製造間接費配賦額)

上記表の6,725.123千円527.877千円

問3(各製品への製造直接費)

上記表の45,168千円1,485千円

問4(各製品の単位あたり製造原価)

製品X:51,893,123÷6,000個=8,648.853…≒8,649円/個
製品Y:2,012,877÷500個=4,025.753…≒4,026円/個

問5と問6 ABC

  製品X 製品Y 合計
機械作業活動 1,253 550 1,803
段取活動 640 400 1,040
工程改善活動 840 560 1,400
発注検収活動 710 260 970
材料払出運搬活動 520 360 880
管理活動 1,080 80 1,160
合計 5,043 2,210 7,253
問5(各製品への製造間接費配賦額)

上記表の5,043千円2,210千円

問6(各製品の単位あたり製造原価)

製品X:(45,168千円+5,043千円)÷6,000個=8,368.5…≒8,369円/個
製品Y:(1,485千円+2,210千円)÷500個=7,390円/個

本問を解いた直後の感想

上記のとおり、本問は問題文に所与された直接労務費を配分し製造間接費の配賦をするだけの問題です。按分計算ができるかどうかしか問われていません。

これまで、私達が学習してきた、費目別計算、部門別計算、総合原価計算、標準原価計算、原価計算基準の理論など、何1つ問われていません。私は日商簿記の過去問はもとより、全経上級、公認会計士の問題など、数多くの問題をこなしてきましたが、これほど内容の浅い問題は初めてです。

また、ゆっくり解いても20分程度で解ける分量です。すなわち、内容が極端に浅く分量の少ない問題といえます。

では、誰しもが満点を取れるかというとそうでもないと思います。それは以下の3点が障害となるからです。

  1. 問題の意図が読み取りにくい
  2. 指示に不備があるため複数の読み取り方ができる
  3. 端数処理の指示や単位が分かりにくい

1つ1つ見ていきます。

本問の指示の不備と問題の齟齬について

問題の意図が読み取りにくい

本問は確かに出題の意図が読み取りにくい問題ではあると思います。しかし、部門別計算が工程別計算と本質的には同じであることの理解があれば読み取れる問題です。もし読み取りが出来なかったという方は基礎力不足であり、不備以前の問題です。たとえば、当ブログのコメント欄や受講生からの質問で以下のようなコメント頂きました。

  • A部門とB部門がそれぞれ製品Xを6,000個作るので合計12,000個作るものだと思っていた
  • A部門とB部門が手分けして製品を作っていると考えた。例えば製品XであればA部門が3,800個、B部門が2,200個、合計で6,000個作っていると考えた

このような読み取りをされた方は、部門別計算が何をしているのかを理解されていない可能性があります。

例えば、当社はXとYという2種類の車を作っていてA部門は組立をする部門、B部門は塗装をする部門だとします。

A部門は、Xを1台組み立てるのに0.6時間、Yは0.3時間かかります。B部門では、Xを1台塗装するのに0.3時間、Yは0.5時間かかります。

さて、当期。
A部門は、Xを6,000台、Yを500台組み立てなければなりません。A部門は何時間組立作業すればいいですか?一方、B部門は、Xを6,000台、Yを500台塗装しなければなりません。B部門は何時間塗装作業すればいいですか?

本問はこのようなイメージです。この読み取りが出来なかった方は、単に計算方法を覚えて問題にあてはめる勉強法になっていないか、注意してみてください。

指示に不備があるため複数の読み取り方ができる

本問でもっとも問題だと思われるのは、配賦基準が不明瞭であることです。本問は、製造間接費の製品への配賦について「直接労務費を配賦基準とする」と指示しています。

ここで、2つの選択肢があります。

1.A製造部門の製造間接費はA製造部門の直接労務費を基準として配賦し、B製造部門の製造間接費はB製造部門の直接労務費を基準として配賦する方法

A製造部門の製造間接費は、4,351,800です。これをA製造部門の直接労務費を基準として製品Xと製品Yに配賦するなら、X:Y=4,680:195 で配賦することになります。

2.A製造部門の製造間接費もB製造部門の製造間接費も、どちらも直接労務費の合計額を基準として配賦する方法

A製造部門の製造間接費は、4,351,800です。直接労務費の合計額を配賦基準として製品Xと製品Yに配賦するなら、X:Y=6,768:485 で配賦することになります。

本問には「直接労務費を配賦基準として」としか書かれていないためどちらも該当することとなり、指示が不明瞭です。

理論的にはどうあるべきか

そもそも製造間接費の配賦基準はどのように選ばれるべきなのでしょうか。前提となる考え方が2つあります。1つは製造間接費の発生と因果関係があること、もう1つは測定が容易なことです。

製造間接費の配賦基準には直接作業時間がよく選ばれます。これは、長時間働けばそれだけ製造間接費もより多く発生しているだろうと推認されるし、かつ、直接作業時間は記録されることが多いため測定が容易だからです。

ここまで読まれた方は、単に直接労務費基準で配賦せよ、と言われたら(少なくとも理論的には)どのように配賦すべきか理解されたことでしょう。上記の1の方法で配賦すべきです。

A製造部門で発生した製造間接費はA製造部門の直接労務費との因果関係は推認されますが、B製造部門の直接労務費との因果関係はないからです。よって、A製造部門の製造間接費を、A製造部門とB製造部の直接労務費の合計額で配賦することは不適切です。

そのため、どのスクールも、上記の1の方法で計算した解答を正答としています。工業簿記の基礎中の基礎なので当然といえば当然です。

作問者はどのように計算をさせたかったのか

作問者はどのように計算させたかったのでしょうか。ここからは推測にすぎませんが、試験委員は上記の2の方法で計算させたかったのだと思います。根拠は、3つあります。

根拠1 上記1の方法で計算すると端数が生じるのに対して、上記2の方法で計算するときれいな数字になるから

根拠としては弱いですが、本試験中にこの点に気付いて2の方法で計算された方も多いようです。

根拠2 問1の計算方法と整合的だから

問1では、部門別計算として補助部門費を直接作業時間で配賦させています。これはかなり不合理な計算方法です。

ちょっと話は横道にそれますが、なぜ部門別計算を行うのでしょうか。それは、正確な製品原価の計算と原価管理のためです。この目的に整合するためには、直接作業時間のような単一の配賦基準で製造間接費を配賦するのではなく、各部門に集計した部門費を、その部門の提供した用役提供量(もしくは提供能力)に応じて配賦をしなければなりません。

大事なことなので繰り返しますが、第2次集計のもっとも重要な点は、補助部門費を補助部門の用役の消費に因果関係のある基準で配賦する点にあるのです。

つまり、本問であれば、材料倉庫部費は材料の運搬量などで、生産技術部費は技術作業時間などで、工場管理部費は部門人数などで配賦すべきなのです。

それを、本問の問1では、各部門の用役提供には全く触れずに、各製造部門の直接作業時間で配賦するよう指示しています。かなり不合理な計算です。

さて、気づきましたでしょうか。この不合理な考え方にもとづく方法で第3次集計(製造部門費を製品に配賦)をすると、上記の2の方法になります。

つまり本試験委員は、問1の時点ですでに不合理な配賦を指示しているのです。この点からも、問2においても不合理な配賦方法である上記2の方法で計算させたかったのだと思います。むしろその方が問1と問2の整合性がとれます。どちらも不合理な計算方法である、という点で。

根拠3 問4の後に「コストプラス方式で販売価格を設定している」と指示があり、その販売価格と整合的だから

これは、受講生さんからのご指摘で分かったことです。

「N社はコスト・プラスの価格設定方式を採用している。各製品の単位当たり製造原価にマージンを加えて、製品Xを10,820 円、製品Yを4,925 円で販売しようとした」とあります。

②の方法で算定すると各製品の製造原価は製品Xが@8,656円、製品Yが3,940円となります。(以下の「作問者が意図した方法で計算すると」を参照)

この場合、マークアップ率が25%で揃います。

①の方法で計算すると、マークアップ率は、製品Xが25.1…%、製品Yが22.3…%となるため、作問者は②の方法を意図していたのだと思います。

作問者が意図した方法で計算すると

製品Xと製品Yの製造原価一覧
  製品X 製品Y 合計
1.直接材料費 38,400,000 1,000,000 39,400,000
2.A直接労務費 4,680,000 195,000 4,875,000
3.B直接労務費 2,088,000 290,000 2,378,000
 直接費合計 45,168,000 1,485,000 46,653,000
4.A製造間接費 4,060,800 291,000 4,351,800
5.B製造間接費 2,707,200 194,000 2,901,200
 製造間接費合計 6,768,000 485,000 7,253,000
  合計 51,936,000
(@8,656)
1,970,000
(@3,940)
53,906,000
  1. 製品X:@6,400×6,000個=38,400,000、製品Y:@2,000×500個=1,000,000
  2. A製造部門直接労務費4,785,000を直接作業時間3,600:150で按分
  3. B製造部門直接労務費2,378,000を直接作業時間1,800:250で按分
  4. A製造部門製造間接費4,351,800を直接労務費6,768:485で按分
  5. B製造部門製造間接費2,901,200を直接労務費6,768:485で按分

どちらも正解にするべきだと思います。

端数処理の指示や単位について

そもそもですが、わざわざ千円単位で解答要求をしたうえで、小数点以下第4位(円未満)で四捨五入せよとする指示は異様です。円単位での解答要求であれば端数が生じないにも関わらずです。このような出題形式にすると本質とはかけ離れたところで引っかかる人が出てしまいます。

また、答案用紙の単位についても違和感を覚えます。答案要求が単価であるにも関わらず「円」単位としています。間違いであるとまでは言いませんが「円/個」としていない点に作問の甘さを感じます。

さらに計算条件として「単価が割り切れない場合は円未満を四捨五入」とあります。この指示は問題ありだと思います。「割り切れる」「割り切れない」の定義が不明瞭だからです。

たとえば10円÷7個=1.4285…のような循環小数になるケースは誰が見ても割り切れないと判断されるでしょう。では、5円÷2個=2.5円/個はどうでしょうか。これは割り切れているのでしょうか。割り切れていないのでしょうか。

数学的なセンスでは割り切れていると思います。一方で「円未満は四捨五入すること」という指示に重きを置くのであれば、3円/個と解答させたいのであろうと推測されます。

「割り切れる」「割り切れない」といった定義のはっきりしない用語をどう読むかといった本質とはかけ離れた点で悩ませる点でも作問の甘さを感じます。

これは問5に影響する点ですが、この点で@8,369円も@8,368.5円も正解になるべきかと思います。

第162回日商簿記1級・詳細解説【工業簿記】” に対して8件のコメントがあります。

  1. RD より:

    当初①で計算していたのにもかかわらず、時間が余って見直していて、計算してみると、②の文意にもとれることがわかり、数字が②のほうがキリがよかったこともあり、②で回答していしまいました。
    千円単位で答えさせているのにもかかわらず、小数点以下第三位まで答えさせるのも不合理です。
    簿記を勉強している人ならば、三桁で区切ってカンマを付けて回答している人が多いかと思いますが、記述式では採点者側もカンマなのか、小数点のピリオドなのかわからないような回答に困ると思います。(もちろん受験者としては採点者にわかるように回答すべきですが、作問者も不親切なように思われます。)

    1. pro-boki より:

      ②を意図していたことは、ほぼ間違いないと思います。一方で、試験委員も各スクールの解答は参照するでしょうから、これらがすべて自分の意図した解答と異なっていれば、それも正解と認めざるを得ないのではないでしょうか。よって、①でも②でも正解になるのではないかと思います。
      また、単位についても確かに不親切だと思います。かつて問題文は千円単位なのに、解答は万円単位で要求するなどの引っ掛けがありました。こういう引掛けは試験そのものの品位を落としますね。

  2. ゴザスキ より:

    配賦基準がコミカルで戸惑いました。まさか最後の方にあるABCの資料から補助部門の合理的な配賦基準を推定させるんかと一瞬深読みしてしまいました。

    1. pro-boki より:

      これ、元ネタがあるんですよ。86回の過去問です。

      同じ構成です。最初、伝統的計算との表現のもと単一の基準で配賦計算させて不正確な製品単位原価を出させて、後半でABCで正確な単位原価を出させる問題です。

      本問とは比較にならないほど良問です。それは、問題の意図と趣旨、そして計算条件がもれなく書かれているからです。本問は、この86回を元ネタにして作った問題だと思いますが、問題の意図と趣旨、計算条件をいい加減にしてしまったため、不適切問題になってしまった感じです。

  3. サンジ より:

    いつも大変参考になります。
    問5問6について質問させて下さい。不明点を解決できる場がなく困っておりました。

    【資料Ⅱ】2.製品別のコスト・ドライバーにおいて管理活動コスト・プールについては直接作業時間を配賦基準とする、とあります。
    答えは、【資料Ⅰ】から導出した直接作業時間を用いて配賦計算をするのだと思いますが、私は、上記、直接作業時間に【資料Ⅱ】に記載ある「段取時間」を加算して計算してしまいました。
    【資料Ⅰ】2.の注書きにおいて、「直接作業時間には段取作業時間は含まれていない」とあり、含まれていないのであれば、直接作業時間はに段取時間も含むことが正であるとするならば、含めなければならない、と解釈したためです。
    もし含めないのであれば、「直接作業時間には段取作業時間を含めない」という指示になるはずだ、と思ったためです。

    結果として間違いだったのですが、理論上、段取時間を含めてはいけない理由はなぜでしょうか?

    どこの解説にも載っておらず、モヤモヤしていました。よろしければご教授いただけますと幸いです。

    1. pro-boki より:

      そもそもなんですけど「直接作業時間には段取作業時間を含める」って、正しいと思いますか?「労務費の計算のチャプターでそう習ったぞ!」とおっしゃるかもしれませんね。

      でもですよ、これ、なぜ?って考えたことありませんか?まあ教科書にそう書いてあったら疑問に思わず、そういうもんだと覚えちゃいますよね。お気持ちは分かりますが、せっかくですから、今、改めて考えてみませんか。

      段取作業って具体的には何でしょうか?イメージしてみてください。これ、本当に直接作業時間に含めるべきでしょうか?

      実は、そもそも私達が学ぶ費目別計算は、おもに原価計算基準に沿って学習しているわけですが、これは「伝統的原価計算」とも呼ばれているとおりとても古い計算です。そもそも原価計算基準自体がおよそ60年前に規定されたものでそこから一度も改訂されていないわけです。そりゃあ古い。パソコンはもとより電卓すら無い時代に作られたルールです。その時代は、少品種大量生産の時代であり、手作業中心の時代です

      その時代、段取作業というのは、その製品を直接的に加工はしないけど、その加工の前準備のような作業であって、直接的に製品にひもづけることのできる作業という位置付けだったんです。なので、直接作業時間です。その流れで、私達は、段取作業時間は直接作業時間と学ぶわけです。

      しかしです。現代の工場は、オートメーション化され、機械作業中心の時代です。さらに、多品種少量生産が前提です。この時代において、段取作業というのは、おもに、加工機械におけるプログラミングであったり金型の切り替え作業だったりします。これは、品種の異なる製品を1つの機械で作ることが出来て、それを切り替えるための作業です。こうなると、この作業は直接作業時間とは言えないわけです。間接作業時間です。

      こういう実態があることが前提です。

      そして、ABCというのは、この現代の工場における生産工程に対応できるように考えられた計算手法です。伝統的な原価計算(段取作業を直接作業時間扱いしていた時代の原価計算)とは一線を画す計算として登場したものです。

      つまり、何が言いたいかというと、試験問題が伝統的原価計算を前提にしているのであれば、段取時間は直接作業時間として扱うべきだし、ABCを前提としているのであれば間接作業時間として扱うべきなのです。

      本問は前半部分が伝統的原価計算をベースとした問題であって、後半部分がABCです。で、前半部分は伝統的原価計算なので本来であれば直接作業時間の中に段取作業時間を含めるのが通常ですが、ここではあえて含めていないよ、と書かれているわけです。一方、後半はABCなので、これは当然に段取作業時間は直接作業時間に含めてはいけないのです。

      これ、独学だと厳しいかもしれませんね。スクールですと多分教わると思うのですが。

  4. ふぇみのすけ より:

    丁寧な解説、ありがとうございます!
    私も1と2の考え方、どちらも考えたのですが結果として2の考え方をして、各スクールの解答で自己採点したら4問芋づるで間違えてかなり落ち込んでいました。

    時間もかなり余るし、出題者も小問をもう少し入れてもいいだろうとも‥。

    でもプロ簿記さんの記事をみて希望が持てたといいますか、勇気づけられました!改めてありがとうございます。
    2の考え方も正解にしてほしいですし、せめて部分点は欲しいです‥合否に直結しそうで。

    1. pro-boki より:

      上記のコメント欄にも書いたんですが、①でも②でも正解になるのではないかと思いますよ。祈りましょう。(ただ、そうすると合格率がすごいことになりそうではありますが)

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