第158回日商簿記1級・詳細解説【会計学】

第1問 理論問題

  1. 包括利益の表示に関する会計基準(4,5)
  2. 連結財務諸表に関する会計基準(36)
  3. 法律上の債務は「確定債務」と「条件付債務」とに分類できる。条件付債務とは、債務履行の期日、相手方、金額のうち、少なくとも一つが確定していない債務をいう。一方、「偶発債務」の定義は「決算日時点では法律上の債務としては確定していないが、将来、一定の条件が発生した場合に限って、法律上の債務として確定する可能性のあるもの」とされている。よって、これだけの定義だと、本問は「条件付債務」とも「偶発債務」とも言えそう。ただし「引当金の要件を満たすものについては引当金を設定して対応し、それ以外のものについ ては、重要性の乏しいものを除いて、注記によって対応する」とのことから偶発債務のことを意図していると思われる。
  4. セグメント情報の開示に関する会計基準(45)
  5. 引当金は、評価性引当金と負債性引当金に分類される。
難易度

いや、これは難しいでしょ。過去一番じゃないかな。某税理士の財務諸表論の講師が3問しか出来なかったと書かれていて正直な方だなと思いました。ちなみに私は、1と5しか正解できませんでした。3を「条件付債務」と書いてしまって、最初、正解かなと思いましたがどうやら「偶発債務」が正解のようで2問しか正解できませんでした。

某スクールの講評を拝見したところ、難易度は”普通”とのことで、へーすごいですねー(棒)と思いました。

第2問 会計上の変更と誤謬の訂正

一転して簡単な問題。ただし、計算量がそれなりにあるのでケアレスミスしやすいかも。ケアレスミスすると終わる。

【遡及適用前】
20X1 数量 単価 金額  
期首 1,500 800   1,200,000
当期仕入 2,250 840 1,890,000  
  2,500 860 2,150,000 4,040,000
合計 6,250 838.4   5,240,000
期末 600 838.4   503,040
売上原価 5,650     4,736,960

 

20X2 数量 単価 金額  
期首 600 838.4   ① 503,040
当期仕入 1,400 880 1,232,000  
  1,200 900 1,080,000 2,312,000
合計 3,200 879.7   2,815,040
期末 500 879.7   439,850
売上原価 2,700     2,375,190

 

20X3 数量 単価 金額  
期首 500 879.7   439,850
当期仕入 2,000 860 1,720,000  
  1,600 850 1,360,000 3,080,000
合計 4,100 858.5   3,519,850
期末 800 858.5   686,800
売上原価 3,300     2,833,050
【遡及適用後】…問1
20X1 数量 単価 金額  
期首 1,500 780   1,170,000
当期仕入 2,250 840 1,890,000  
  2,500 860 2,150,000 4,040,000
合計 6,250     5,210,000
期末 600 860   516,000
売上原価 5,650     4,694,000

 

20X2 数量 単価 金額  
期首 600 860   ② 516,000
当期仕入 1,400 880 1,232,000  
  1,200 900 1,080,000 2,312,000
合計 3,200     2,828,000
期末 500 900   450,000
売上原価 2,700     2,378,000

 

20X3 数量 単価 金額  
期首 500 900   450,000
当期仕入 2,000 860 1,720,000  
  1,600 850 1,360,000 3,080,000
合計 4,100     3,530,000
期末 800 850   680,000
売上原価 3,300     2,850,000

 

減価償却費
 20X2年度の減価償却費は、60,000÷8年=7,500
 20X3年度の減価償却費は、(60,000−7,500×3年)÷4年=9,375

問2

(1)20X2年度期首における会計方針の変更による累積的影響額
 ②516,000−①503,040=12,960

(2)20X2年度期首における過去の誤謬の訂正による累積的影響額
 (誤謬訂正前6,750−誤謬訂正後7,500)×2年=△1,500

(3)20X2年度における遡及処理後の当期純損益
 遡及処理前当期純利益450,000−誤謬の訂正750−売上原価修正2,810=446,440

(4)20X3年度における繰越利益剰余金の期末残高
 20X3期首残高:20X2期首残高2,170,000+12,960−1,500+446,440=2,627,900
 20X3期末残高:20X3期首残高2,627,900+当期純利益630,000=3,257,900

第3問 理論

(1)棚卸資産の評価に関する会計基準(17)→やさしい

(2)企業結合に関する会計基準(47、48)→普通もしくは少しやさしい

(3)税効果会計に係る会計基準 →普通

(4)四半期財務諸表に関する会計基準(39)→難しい

(5)繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い→難しい