第170回日商簿記1級合格体験記【ryu0306さん】

遡ること4年前、私はプロ簿記オンデマンドの会員になりました。
私は製造業の管理部門に所属し、国内外の複数の子会社の予算管理や設備投資の収益性評価などを担当していました。
配属から1年で2級までは取得していたのですが、もっと業務に活かせる知識を得たいと思い1級チャレンジを決意しました。
先輩や同僚からは「いや、簿記1級はさすがにオーバースペックっしょ!」という声もありましたが、そこはスルーし、「見てろよ!」の精神のもと、とはいえ地道な勉強生活が始まりました。
1級の勉強を始めて間もなく子どもが生まれ、仕事→子守り→寝かしつけ→気づけば朝→仕事…の繰り返し。勉強時間はなかなか確保できませんでした。
ちょっとした隙間時間を見つけては勉強を始めると、妻から「それいつまでやるの」「それより洗濯物たたんでよ」とパスが飛んでくるので、モチベーションは上がったり下がったり。
覚えたはずの知識も、エビングハウスの忘却曲線よろしく、すぐに頭から飛んでいきました。
効率という面では、本当に非効率だったと思います。インプットだけで何周したかわかりません。
それでも、原価計算、予算統制、意思決定、設備投資、企業結合、連結、税効果…と、1級の範囲と自分の仕事の相性がとても良かったのは幸運でした。実務そのものが教材のようなもので、知識が少しずつ繋がり、形になっていく感覚がありました。これが後半の大きなモチベーション源になりました。
(知っている人だけ分かってください)プリズン・ブレイクのシーズン1で、マイケル・スコフィールドが壁一面に脱獄計画の資料を貼っているシーンがあります。私の部屋ではその4倍、四方の壁に論点キーワードや解法メモを貼りまくりました。例えば修正受渡日基準の仕訳メモはドアの上部に貼ってあったので、修正受渡日基準の問題に直面した日には、そっと目を閉じ、脳内でドアの前まで歩いていき、その仕訳を思い出すわけです。
カオスなこの部屋に、いつしか幼い子どもは「こわい」と近寄らなくなりました。
試験は全部で4回受けました。雰囲気にのまれたり、電卓豪打マンに集中力を削がれたり、単純に実力不足だったりで3回落ちました。(電卓豪打マンの座席番号を記憶しておき彼の合否も併せて確認、不合格だったのでその次から私は隣の市に会場を変えました。田舎なので会場が固定だもんですから)それでも諦めず、コツコツ勉強を続けた結果、ついに合格を勝ち取りました。
地道な努力はちゃんと報われるんだ、と身をもって感じています。いつか「オーバースペックっしょ!」と言われた言葉が時々フラッシュバックしましたが、確かに社債やストックオプションなど実務で目にしたこともない論点もそりゃ多くありますが、とはいえ半分以上実務に繋がっているなと実感していますし、業務をプロフェッショナルとして対応するなら「マストっしょ!」と今なら胸を張って言えます。
プロ簿記には本当にお世話になりました。プロ簿記は生活の一部になっていたのでこれからは少し寂しいですが、ここで得た知識を仕事で活かし、さらに成長していきたいと思います。みなさんも、いろいろな生活スタイルがあり、勉強のペースも異なると思いますが、自分のペースで頑張ってみてください。ありがとうございました。
